Training Program心臓血管学外科 専門修練プログラム
修練プログラムについてAbout
目的と使命
九州の関連病院と連携した充実の研修体制A comprehensive training system
熊本大学病院の外科は、県内や九州の関連病院と連携した研修体制を持っています。先進医療から一般外科、救急、地域医療まで幅広く学ぶことができ、一般外科医として必要な知識・技術を身につけられます。
熊本大学心臓血管外科専攻プログラムは、外科専門医としての確かな基礎力と、高度な心臓血管外科手術を自立して行える専門医の育成を目標としています。
豊富な症例と丁寧なマンツーマン指導のもと、段階的に執刀の範囲を広げながら、無理のないペースで専門医取得を目指せるプログラムです。
専門修練プログラムの目的と使命
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基本的診療能力の習得
専攻医が医師として必要な、基本的な診療スキルと判断力を身につける。
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外科の専門的診療能力の習得
外科領域における高度で専門的な技術・知識を習得する。
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信頼される専門医としての資質形成
高い倫理性、適切な態度、十分な知識・技術を備え、患者に信頼される標準的医療を提供できる外科専門医となる。
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地域医療への貢献
外科専門医の育成を通じて地域医療を支え、国民の健康と福祉の向上に寄与する。
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サブスペシャルティ領域への発展
外科専門医取得後、心臓血管外科の専門研修を行い、心臓大血管・冠動脈・末梢血管などの高度な領域の専門医取得へつなげる。
研修の流れ
主に取得可能な資格
- 日本外科学会外科専門医
- 日本心臓血管外科学会 専門医(心臓血管外科専門医)
- 日本胸部外科学会 認定医(関連学会資格)
- 胸部大動脈瘤ステントグラフト実施医
- 腹部大動脈瘤ステントグラフト実施医
- 下肢静脈瘤血管内焼灼術実施医
- 日本循環器学会専門医(循環器専門医)
- 日本脈管学会認定脈管専門医(脈管専門医)
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入局1〜3年目
外科の基礎を固める期間
入局後3年間は、熊本外科専攻プログラムによる修練を行います。関連施設によるローテーションを行い、一般消化器外科・呼吸器外科・救急/集中治療など、幅広い外科系診療を経験します。この期間に、基本手術手技・周術期管理・チーム医療の進め方をしっかりと身につけ、外科専門医取得を目指します。
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入局4〜7年目
心臓血管外科としての土台づくり
入局4年目以降は、主な研修の場を熊本大学病院および関連心臓血管外科施設に移し、本格的に心臓血管外科専門研修を開始します。
この段階では、大動脈弁閉鎖不全症や大動脈弁狭窄症に対する大動脈弁置換術の執刀開始(入局4年目以降)・周術期管理を含めたトータルな患者管理などを通じて、心臓血管外科医としての基礎を固めていきます。
個々の習熟度と安全性を最優先しながら、徐々に執刀症例の数と難易度をステップアップしていくことを大切にしています。 -
入局8年目以降
高度心臓血管外科へのステップアップ
入局8年目以降は、より高度な心臓血管外科手術にも執刀者として関わります。僧帽弁形成術・僧帽弁置換術などの僧帽弁手術・弓部置換術を含む大血管手術・冠動脈バイパス術・複合病変症例や再手術症例への関与など、難易度の高い症例も指導医とともに担当し、心臓血管外科専門医取得を現実的な目標として目指す段階となります。
術前カンファレンスから術式選択、術後フォローアップまで、より主体的な判断と責任を持って診療にあたることで、「一人の心臓血管外科医」としての自立を目指します。
学位取得・大学院進学
卒後6年目以降(入局後のタイミングに応じて調整)
希望に応じて大学院へ進学し、
医学博士の学位取得を目指すことが可能です。
臨床データを用いたアウトカム研究・画像診断や生体力学などを含むトランスレーショナルリサーチなど、多様な研究テーマの中から、指導教員と相談しながら取り組むことができます。
臨床を続けながら学位取得を目指せるよう、スケジュール面も配慮しています。
週間スケジュールWeekly Schedule
| 午前 | 午後 | |
|---|---|---|
| 月 | ICU/病棟回診 カンファレンス 当直報告 |
手術・回診 病棟業務 |
| 火 | 外来診療 当直報告 |
手術・回診 病棟業務 合同カンファレンス |
| 水 | ICU/病棟回診 術前カンファレンス 当直報告 |
手術・回診 病棟業務 研究・論文執筆 |
| 木 | 外来診療 当直報告 |
手術・回診 病棟業務 |
| 金 | 手術 カンファレンス 当直報告 |
手術・回診 病棟業務 カンファレンス |
連携施設Affiliated hospitals
熊本大学病院を中心に、以下の多くの連携施設と協力して研修を行っています。
これらの施設との連携により、地域の急性期医療から高度専門医療まで、幅広い医療ニーズに応える現場を経験できることも大きな特徴です。